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エキチョーの深イイ話(1)
みなさん、こんにちは。エキチョーです。

「エキチョーのすべらない話」につづく、TV番組パクリシリーズ第2弾。
本日スタートの「エキチョーの深イイ話(1)」です。

萩では、「萩城下の古き雛たち」というイベントが開催中です。

城下町の旧家に、江戸・明治・昭和の時代から、代々伝わる雛飾りを
一般公開するものです。

今回の「エキチョーの深イイ話」は、道の駅萩往還で働く、ある男の話です。

その男は、昭和30年代後半に、洋装店のひとり息子として産れました。

当時、世の中は「洋裁ブーム」。
祖母は大きな洋裁学校を経営し、父は講師。
生徒だった母は、大恋愛の末、父と結婚。20代で、洋装店のオーナーになりました。

それはそれは美人の母親で、参観日には、ひときわ美しい母が
きらびやかなな洋服でドレスアップし、注目されるのが自慢でした。

家には、住み込みの縫い子さん(当時の呼び方)が大勢暮らし
仕事場は数十人の女性が、洋服を縫っています。
息子は「ぼっちゃん」と呼ばれ、甘やかされ放題。 
贅沢に育ちました。

しかし、洋裁ブームは長く続かず、80年代のDCブームを皮きりに
一気に過ぎ去ってしまいます。

洋裁学校は閉鎖。店は、母と叔母、他従業員1名だけの小さな洋服屋になりました。

そして、息子が20歳過ぎの大学生のとき、父が54歳の若さで、急逝します。

父が入院いていた間、仕事を抱えている母は、夜、閉店後、毎晩父親の病室で
お客様からの注文の洋服を縫います。
父の容体を診ながらの仕事です。
洋服の型紙の上に伏せ、そのまま眠って、朝を迎える日が続きました。

1年近い看病の末、父は亡くなります。

その後、女手ひとつで、息子の大学の費用をかせぐため、店の経営を続けます。
息子は大学を出ると、都会に就職し、母は、ずっと一人暮らしの生活。

息子がたまに帰ると、「父さん」の思い出話ばかり。

しかし、90年代に入ると、バブルが崩壊し、店が経営難に。
そして、2005年、大勢の人に迷惑をかけ、洋装店は倒産してしまいます。

そのショックで、母は、翌年60代後半の若さで、認知症になり
一人暮らしができなくなりました。

息子は、悩んだ末、母を引き取る決断をします。

引っ越しの際、昔、母が贅沢をしたころに作った洋服や
買い集めた骨董品など、全て処分しました。

廃棄物業者の方から「これ、総理大臣の名前が書いてある賞状ですが
ほんとに捨てていいんですか?」
そんな物まで、全部処分しました。

しかし、息子が、荷物を整理する際に、自分が生まれる前に撮影した
幸せそうな、「父と母」のツーショットの白黒写真を、大量に見つけます。

併せて、衣装ケースに入った、おびただしい数の、ひな人形。
母が長い一人暮らしの間、集めたものです。

母はきっと、そのひとつひとつを買う際に、きっと愛した父の面影を
思い浮かべていたに、違いありません。

写真と、ひな人形だけは、引き取ります。

その後、母と二人きりの、壮絶な自宅介護生活を乗り越え
現在母は、認知症の介護施設に入所しています。

それまで息子は贅沢三昧。自分の事しか考えられない稚拙な人間。
苦労していたころの母にも、つらくあたってしまいました。

しかし、息子は、初めて自分以外の事でさんざん苦労し
やっと「人の気持ち」がわかるようになります。

そして・・・・・・・・・・・。

その母のひな人形が、現在、道の駅萩往還を、飾っています。

▲物産館冷蔵陳列ケースの上。

▲木製のひな人形。

▲ハマグリのひな人形。

▲玉子のひな人形。

▲玉びな。

▲ガラスびな。物産館萩ガラスコーナーに。

▲七宝焼きのひな人形。地酒コーナー

▲磁器製のひな人形。醤油コーナー。

▲農産物直売所に置いた土びな。

▲陶器のひな人形。

▲農産物直売所、盆栽のコーナー。

▲焼き物。

▲北海道の組木びな。

▲紙粘土のひな。

▲手製のお手玉びな。

息子は、確信しています。
きっと、父は、母がこの世で唯一愛した男性だったことを。




| エキチョーの深イイ話 | 18:49 | comments(10) | - |
コメント
私も、久しぶり読み返してみました。
看病していたころの、おふくろの苦労を思い出し
「商売〜家族に対する姿勢(あるいは至誠か)」を
見習いたいと、思います。
あれ?家族は、おふくろ以外、いませんでした。
はよ、家族、つくらないとね。
| re:ゆっきいさんへ | 2011/11/07 8:50 AM |
涙もろい私は号泣してしまいました。
一つ一つのお雛様の表情が、優しくて、
何かを語ってくれているようで…。

季節外れのコメントですみません…。
| ゆっきぃ | 2011/11/04 4:24 PM |
コメントありがとうございます。
大内雛、いいですね。
実は、本文に掲載した写真以外に、当館に飾ってある
ひな人形が、まだまだあります。
「大内雛」も、あるんですよ。(^_^)v
| re:まるみさんへ | 2011/02/11 2:47 PM |
うちは大内雛です(^.^)
| まるみ | 2011/02/10 10:04 PM |
たくさんのお触書、かたじけない。
まとめて返事申し上げ候。

まず、「醤々」は、しゃうしゃうと読みます。
(厳密には、醤油の「醤」の字と、微妙に違う)
萩の本格醤油の最高峰。
「駅長セレクション」にも、認定しています。
白身の高級魚や、豆腐、蒲鉾など、醤油の味を
ダイレクトに感じる食材に最適です。
我が家の冷蔵庫にも、必ずキープしています。

次に「ひしお」ですが、300g入りです。

今後とも、よろしくお願いたてまつり候。
| re:野武士さんへ | 2011/02/10 6:28 PM |
コメントありがとうございます。
次回の「深イイ」話は、「イリュージョン事件」の
A君が主人公です。
またぜひ、ご覧ください。
| re:日本海さんへ | 2011/02/10 6:16 PM |
深いい〜♪ありがとうございます。
| re:桃太郎さんへ | 2011/02/10 6:13 PM |
拝読致しました
真にエキチョー殿の信義が表れておると思われる次第 

拙者 八番目の写真の醤油らしき物が気になる候 此れは しょうしょうと読むのですか もし醤油でありましたら 此れの特徴なるものを教授頂きますよう願いたてまつる

草々  
| 野武士 | 2011/02/10 3:12 PM |
深いいぃぃ♪
お雛様も素敵です。大事になさってくださいね。いい遺伝子もらったんでしょうね〜。
| 桃太郎 | 2011/02/10 12:32 PM |
う〜ん、深いいかも・・・
| 日本海 | 2011/02/10 11:17 AM |
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