2013.07.15 Monday
ダンスマン。「宇平」。
みなさん、三連休をいかがお過ごしですか?エキチョーです。
就職してこのかた、30年近く「物を売る」仕事をしています。
「売る」ためには、さまざまな企画が必要で
イベントをしたり、販促物を作ったりもそのひとつ。
商品構成を決めるバイヤーとしてのセンスや
店舗のディスプレイ、ホスピタリティの充実も不可欠です。
また、競合店との「差別化」も大切。
「何で戦って、何で戦わないか」
楽しい仕事です。
さて、そんな経験をしてきて、思うことがあります。
「女性が踊るキーワード」です。
食品販売に関して、いくつか挙げてみます。
ご覧くださっている女性のみなさん。いかがですか?
●「限定品」
ぐっときませんか?
例えば「5,000本限定」とかありますね。
1アイテムで5,000本売れれば、おおむねヒット商品です。
●「新物」
季節感のある食品で有効です。
●「ポイント5倍」
5%のポイントのケースがほとんど。
●「自分へのご褒美」
贅沢品を購入する際の決断キーワード。
●「生」
生キャラメル、生チョコなどいろいろ。
●「刺身用」
魚介類に書いてあると、鮮度抜群の印象。
●「無添加」「無農薬」
健康志向の方に限らず、反応します。
●「閉店セール」
ちょっとした改装だけなのに、多用する業者あり。
世の中は、「売る人」と「買う人」の二通り。
「売る人」は、いろいろ考えます。
さて、ここまでは主に女性の話。
男性が反応するキーワードがあります。
「公式」です。
その「公式」というキーワードに食いついてしまい
これを買いました。
▲購入したもの。
これは、お酒を飲むための「ぐい呑み」です。
「利き猪口(ききじょこ・ききじょく)」といいまして
日本酒の鑑評会などで、テイスティングするための専用酒器です。
白い磁器にクッキリと浮かぶ青い蛇の目は
お酒の色を確認するためのもの。
大きさは、1合(180ml)用で、かなり大きめ。
▲一般的な湯呑より、さらに大きな印象。
「ああ。これなら知ってる。居酒屋さんとかであるよね。」
と、思われた方。
ちょっと違います。
この利き猪口には、大きく分けて
「本きき」と「呑みきき」の2種あります。
「本きき」とは、「公式」に使われるもので
国税局の新酒の鑑評会等で使われるもの。
大きさは、1合と決まっていて、器体が薄く
青い蛇の目が手書き。
その蛇の目の上に、透明の釉がかかっていないため
青い部分が盛り上がり、境目がはっきりしています。
触ると凸凹しています。
▲青い部分が盛り上がっている。
一方、「呑みきき」とは、見た目は同じですが量産品。
大きさも様々で、器体が厚く丈夫なため
居酒屋さんなどで使われます。
青い蛇の目はプリントで、さらに透明釉が上からかかっているため
触ると「つるん」としています。
値段は、「本きき」が1客数千円するのに対し
「呑みきき」は数百円。
ぜんぜん違います。
さらに、「本きき」とされる利き猪口にも数種類ありまして
器の底の「銘」が違います。
菱の中に加という字のある「菱加」や
「幸泉窯」と、窯元の銘があるもの。
そして「宇平」。
▲「宇平」の本きき。
「宇平」印の本ききは、入手困難で
インターネットでもプレミアム価格で販売されています。
国税局の鑑評会の「公式」が「宇平」といわれます。
ただ、先日、とても日本酒に詳しい方とお話したろころ
「国税局だって、地域ごとにたくさんある」
「いったいぜんたい、どこの国税局の公式なのか?」
はい。まさにその通り。
全国すべての国税局の日本酒の鑑評会で
いちいち猪口の裏を確認したわけではないので
「菱加」や「幸泉窯」、あるいは別の利き猪口を
公式に使っている国税局があるかもしれません。
「公式」の2文字に、ついつい踊ってしまった
ダンスマンなのかもしれませんね。
私。
ただ、どっちにしても、これで「夏限定」の
萩の地酒が美味しく飲めるのも、事実です。
▲当駅の酒コーナー。
「夏」「限定」。
ウナギの白焼きを食べながら、冷酒をキュ!
たまりませんわ。
道の駅 萩往還
駅長 篠原 充
就職してこのかた、30年近く「物を売る」仕事をしています。
「売る」ためには、さまざまな企画が必要で
イベントをしたり、販促物を作ったりもそのひとつ。
商品構成を決めるバイヤーとしてのセンスや
店舗のディスプレイ、ホスピタリティの充実も不可欠です。
また、競合店との「差別化」も大切。
「何で戦って、何で戦わないか」
楽しい仕事です。
さて、そんな経験をしてきて、思うことがあります。
「女性が踊るキーワード」です。
食品販売に関して、いくつか挙げてみます。
ご覧くださっている女性のみなさん。いかがですか?
●「限定品」
ぐっときませんか?
例えば「5,000本限定」とかありますね。
1アイテムで5,000本売れれば、おおむねヒット商品です。
●「新物」
季節感のある食品で有効です。
●「ポイント5倍」
5%のポイントのケースがほとんど。
●「自分へのご褒美」
贅沢品を購入する際の決断キーワード。
●「生」
生キャラメル、生チョコなどいろいろ。
●「刺身用」
魚介類に書いてあると、鮮度抜群の印象。
●「無添加」「無農薬」
健康志向の方に限らず、反応します。
●「閉店セール」
ちょっとした改装だけなのに、多用する業者あり。
世の中は、「売る人」と「買う人」の二通り。
「売る人」は、いろいろ考えます。
さて、ここまでは主に女性の話。
男性が反応するキーワードがあります。
「公式」です。
その「公式」というキーワードに食いついてしまい
これを買いました。
▲購入したもの。
これは、お酒を飲むための「ぐい呑み」です。
「利き猪口(ききじょこ・ききじょく)」といいまして
日本酒の鑑評会などで、テイスティングするための専用酒器です。
白い磁器にクッキリと浮かぶ青い蛇の目は
お酒の色を確認するためのもの。
大きさは、1合(180ml)用で、かなり大きめ。
▲一般的な湯呑より、さらに大きな印象。
「ああ。これなら知ってる。居酒屋さんとかであるよね。」
と、思われた方。
ちょっと違います。
この利き猪口には、大きく分けて
「本きき」と「呑みきき」の2種あります。
「本きき」とは、「公式」に使われるもので
国税局の新酒の鑑評会等で使われるもの。
大きさは、1合と決まっていて、器体が薄く
青い蛇の目が手書き。
その蛇の目の上に、透明の釉がかかっていないため
青い部分が盛り上がり、境目がはっきりしています。
触ると凸凹しています。
▲青い部分が盛り上がっている。
一方、「呑みきき」とは、見た目は同じですが量産品。
大きさも様々で、器体が厚く丈夫なため
居酒屋さんなどで使われます。
青い蛇の目はプリントで、さらに透明釉が上からかかっているため
触ると「つるん」としています。
値段は、「本きき」が1客数千円するのに対し
「呑みきき」は数百円。
ぜんぜん違います。
さらに、「本きき」とされる利き猪口にも数種類ありまして
器の底の「銘」が違います。
菱の中に加という字のある「菱加」や
「幸泉窯」と、窯元の銘があるもの。
そして「宇平」。
▲「宇平」の本きき。
「宇平」印の本ききは、入手困難で
インターネットでもプレミアム価格で販売されています。
国税局の鑑評会の「公式」が「宇平」といわれます。
ただ、先日、とても日本酒に詳しい方とお話したろころ
「国税局だって、地域ごとにたくさんある」
「いったいぜんたい、どこの国税局の公式なのか?」
はい。まさにその通り。
全国すべての国税局の日本酒の鑑評会で
いちいち猪口の裏を確認したわけではないので
「菱加」や「幸泉窯」、あるいは別の利き猪口を
公式に使っている国税局があるかもしれません。
「公式」の2文字に、ついつい踊ってしまった
ダンスマンなのかもしれませんね。
私。
ただ、どっちにしても、これで「夏限定」の
萩の地酒が美味しく飲めるのも、事実です。
▲当駅の酒コーナー。
「夏」「限定」。
ウナギの白焼きを食べながら、冷酒をキュ!
たまりませんわ。
道の駅 萩往還
駅長 篠原 充